大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)801 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人荒地孝敏の上告理由第一点について。

記録によつて、認められる本件訴訟の経過に徴すれば、D及びEは第一審におい

て上告人の申請に基づき証人として採用され、第五回口頭弁論期日において出頭し

たにもかかわらずその訴訟代理人である弁護士荒地孝敏(上告代理人)は出頭しな

かつたため尋問は未了となつた。ついで、第七回口頭弁論期日において右D証人に

対する呼出状は送達不能となり、上告人から代表者本人の申請がなされ、採用とな

つたが、第八回口頭弁論期日において右E証人及び代表者本人両名とも呼出手続が

完了しているにかかわらず出頭しなかつた。第九回口頭弁論期日においては右両名

に対し再び呼出手続がなされたが、同人らは出頭せず、上告人は右証拠申請をすべ

て放棄した。さらに、原審第二回口頭弁論期日において上告人から期日外になされ

た前示Dの証人尋問申請が採用されたが、第三回口頭弁論期日において同人に対す

る呼出状は送達不能となつて尋問が行われなかつた。第七回口頭弁論期日において

Dに対する呼出状は送達となつているにかかわらず、同人は出頭しなかつた。そこ

で、原裁判所は右証人尋問申請の採用を取消し、弁論を終結している。右証人の不

出頭については、右各場合とも民訴規則三二条に基づく届出がしてある何らの形跡

もない。

以上の事実が認められるから、原審がなした弁論終結の手続は真にやむを得ない

ところと認めるの外はなく、原審には所論のような審理不尽があるとはいえない。

よつて、所論は採用できない。

同第二点について。

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第一審判決に「代物弁済予約による所有権移転請求権保全仮登記」とあるのを第

二審判決が「仮登記に対する昭和三四年一二月七日付売買を原因とする」と更正し

たからといつて、当該不動産の所有権の所在を表示する点においては、実体関係が

合致し、その間に過誤あるものとは認められないから、所論は判決に重大な影響が

ある程の法令違反を主張するものとは認められない。よつて、所論は採用できない。

同第三点について。

本件のように、訴訟物が不動産の所有権取得登記手続を求めるものにあつては、

その不動産の価格をもつて訴訟物の価額とすべきである(大判・大正八・一〇・九)。

所論は独特の見解に立つて原判決を非難するものであつて、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 横 田 喜 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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